話03:アイ・スクリームの武装、だいしょうかい。
「さくら、今お時間ありますか?」
「んー?どうしたんスか、アイちゃん?」
「私の武装についてご意見を伺いたいのです。私や私のマスターだけでは一つに決められず…」
「おお、そういうことならお任せを。同じチームの仲間なんっスから、頼りにしてくださいな!」
実は実年齢がチーム最年長タイのさくら。あほのこや天然ボケの子が多いチームの中で、こういう時頼る相手として大正解である。
「このステッキはどうでしょうか。私としては、やや使い勝手に欠けると考えています。」
「あー、たしかに魔法使い系じゃないと杖の類は持て余しがちっスよねー。でもアイちゃんがアイスクリームモチーフだってわかりやすいし、象徴として持ってる分には良いんじゃないっスか?」
「なるほど、象徴…」
「“チョコレイト・バレット”!」
「おおっ、チョコモチーフの銃っスか!武器としての汎用性も高めだし、甘いお菓子のイメージにもぴったりっスね。」
「チョコレートモチーフなら、私自身もチョコレートらしい色に変更した方がいいのではないか、とマスターが仰っていました。」
「んあー…ピンク髪を捨てるのは惜しいっスね…」
「…“ビター・エッジ”」
「うおおおおっ!?アイちゃん、こんなカッコいい剣持ってたんスか!?」
「アイスクリームモチーフとは乖離してしまうのであまり使っていませんが、武器としての性能は特に優秀です。」
「“アイスィールド”!」
「おお!ネーミング微妙だけどカッコいい!こんな盾に守られてぇ〜ッ!」
「微妙…ですか…」
「えっ、落ち込んでる…すみませんっス…」
「“スクリーム・アイスクリーム”!」
「うおお!これ今までの中で一番好きっス!でっかいアイスクリーム!」
「バズーカとしての使用プランもあります。」
「おお、良いっスね〜!これメイン武器でいいんじゃないっスか?」
「そういえば。他の人にもアドバイスを頂いたのです。こういう…」
「ストップストーップ。オチ担当にはピッタリっスけど、それは武器としての性能に疑問符付くっスよ〜??」
「そうですか?サブアームとしてもナックルとしても使えそうに見えますが。」
「あー……うん…とりあえず、マジメで無垢なアイちゃんにこんなの吹き込んだ輩を叱ってきまスね。うちのチームでこんなの提案するのは…」
おしまい